2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ネット探しの旅

海外に行くと、誰しも日本のありがたみを思い知る。以前は「日本食が恋しいなあ」とよく言われていたが、それでも今では、だいたいどこへ行っても日本食が食べられたりする。 現代において、海外で一番困るもの、そう、それはインターネットだ。 よくわから…

郷に入れば・・・

手術の世界は基本的には徒弟制度。 自分の前に立つ上級医は絶対的な存在だ。 こちらは学ばせてもらっている身。 上級医によって微妙にやり方が違うが、それを合わせるのは、 学んでいるこちら側だ。ここケープタウンの病院は、国際色が豊かだ。 前立ちの先生…

銃で撃たれる子どもたち

「外傷を学ぶにはヨハネスブルグに行け」 こんな格言が、血の気多めの医者たちの間にはある。 ヨハネスブルグは南アフリカ東部にある、国内で一番大きな街。「5分歩いたら襲われる」とまことしやかに言われる、世界有数のデンジャラスな場所である。 ここケ…

英語の壁

「トオル、英語上手だね」こう言われて嬉しいか?いや、逆だ。「おまえの英語はまだまだだな」と言われているのと同じ。 例えばケントデリカットとか、ウィッキーさんみたいに(古い?!)、日本語で日本に馴染んでいる人たちに対して、「日本語上手ですね」…

紙カルテ

こっちで働いててなにが困るって紙カルテ。そんなの昔は当たり前だったぞ!と上の先生方にはお叱りを受けそうだが、IT世代としては、電子カルテに慣れすぎてて不便きわまりない。 電子カルテなら、PCに向かいさえすれば、どの患者の記録も検査結果も画像結果…

ワークライフバランス

なぜかこっちで知り合う人はいい人が多い。同じ小児外科のチームも、一人くらい嫌なヤツがいてもいいのに、みんないい人。ふつう、外科医は変な人が多い。こんないい人だらけの環境で働くのは初めてだ。なぜなんだろう?ここで仮説を立てた。 この人たち、Wo…

その検査は必要?

外科医には手術以外にも、 患者の術前術後管理という重要な仕事がある。 この患者は手術に耐えうるのか、そもそも手術が適切なのか。 術後はしっかり回復しているのか、合併症など起きていないか。 この管理に重要な位置を占めるのが、検査だ。 日本だと、手…

仕事をする喜び

病院に向かう足取りも軽い。医師登録が終わり、ようやく一人前に仕事ができるようになったからだ。当番表を決めるシニアレジデント(上の方の研修医)には、じゃんじゃん仕事入れてね、と言っておいた。 「じゃあ軽いのから始めよっか」 といきなり日帰り手…

ミニの魔力

最近ようやく春らしくなってきた。 こっちは南半球だから、季節は真逆。南アフリカは緯度がけっこうあるから、雪こそ降らないけど、冬はけっこう寒い。 そして病院の前には早くもこんな飾り付けが。 まだ10月だぜ?!ずいぶん先取りだなあ。それにしても12月…

やっと医者になりました

ケープタウンに来て1ヶ月ちょっと。 ここはとってもいい病院。症例数は多いし、同僚はいい人たちばかりだし。でも、医師登録作業が遅れていて、医者でもなんでもない「ただの人」の状態が続いていた。 この東洋人、こないだから見かけるけど、別に薬の処方し…

病院食堂

うちの病院の食堂はまずくて有名だ。 ランチタイムでもガラガラ。「Halal Food Only」って書いてある。なんだハラールって?聞くとイスラム教徒の食事みたい。そんなに南アフリカではイスラム教徒を見ないけどね。 だからランチはみんな、自分で持ってくるか…

喜望峰

「喜望峰に行こうよ」 同僚が誘ってくれた。遠い昔に世界史の授業で習った場所。バスコダガマ?だよね?センター試験を受けたときは、もっと詳しかったのになぁ。 西アフリカのガーナから研修に来てる医師も一緒に行くことになった。クルマの中では、もっぱ…

クルマは大事

ケープタウンは車社会。 自分の車を持っていない人は、 乗り合いタクシーみたいなワゴン車に乗って移動する。 道を歩いていると、ひっきりなしに「乗らないか?」と声をかけられる。 さすがにこれに乗るには勇気がいるなぁ。 トラックの荷台にギュウギュウ詰…