次の扉へ
南アフリカ研修を終え、その後サブサハラのアフリカ諸国を廻って、無事帰国した。
このアフリカ研修は、いろんな方々の協力があって実現したものだ。
その恩返しも含め、このアフリカの経験を直接お話ししたい思いで、
帰国してからいくつかの病院や大学で、講演をさせてもらった。
次の勤務地はオーストラリア・シドニーの小児病院に決まった。
やはり南アの時と同様、小児外科研修医の外人枠に入れてもらう。
そして今回もまた、膨大な書類作成が必要になる。
出身大学や研修した病院、厚生労働省などなど、
英文証明書の類いを集めなければならない。
しかも今回は、南アフリカでの研修という経歴も加わっているため、
南ア保健省にも証明書をお願いしないといけない。
書類を集めるだけでなく、公証役場というところで認証を受けなければならないのも、
前回同様だ(以前のブログ「悪夢のメール」参照)。
ただ、同じような書類集めは南アに来る前に経験しているため、
どこに気をつけなければならないか、トラップは把握している。
シドニーの病院の事務の書類担当者に、しつこいぐらいひとつひとつ確認しながら、
ものすごい勢いで終わらせた。
シドニー出発3週間前、医師免許を管理する、オーストラリアの保健機関から連絡が来た。
「書類に不備があります」
えー!!
病院の事務がミスった。
厚生労働省と南アの保健省から、再度書類を取り直さなければいけなくなった。
この書類がないと働けないどころか、労働ビザもおりない。
公的機関の動きは遅い。
とうてい3週間後の出発までに間に合いそうにない。
もう勤務開始日も決まっていて、フライトチケットも取っている。
どうすりゃいいんだ・・・
採用してくれたシドニーの病院の上司に連絡した。
「とりあえず病院に来ていいよ。
ビザがおりるまで正式な勤務はできないけど、
見学者として勤務の流れとかつかんでもらえばいいから」
移民弁護士やビザ代理業者に問い合わせると、観光ビザで入国して、労働ビザがおりてから現地で切り替えることは可能らしい。
なんとか予定通りシドニーにたどり着くことはできそうだ。
給料はしばらく出ないが・・・とほほ
厚生労働省は迅速に対応してくれた。ありがたい。
一方で、南アの保健省は全く返事がない。
南アの病院で世話になった秘書に電話してみた。
「おートオル!元気でやってる?!」
ついこないだまで一緒に働いていたのに、なんだかとても懐かしい。
いろんな助言をくれた。
そして知り合いの弁護士や友人が、認証や銀行振込をすばやくやってくれた。
日本でこれらの手続きをしようと思ったらそうとうの時間と費用がかかる。
こんなふうに現地の人たちが助けてくれると、自分が少しでも南アに足跡を残せたことを実感する。
相変わらずドタバタなスタートだが、一筋縄でいかないのが海外。
シドニーの病院でもいろいろありそうだが、不安より期待の方が大きい。
受け入れてくれているだけで大満足だ。
ビザがすぐにおりることに期待して、
おりたら一気にギアチェンジだ!
バリバリ働こう。
次の扉が、待っている。
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ブログを始めて1年あまり、多くの方に読んでいただき、本当にうれしかったです。
ありがとうございました。
アフリカを終えたので、いったんこのブログは終了します。
今後も何らかの形で自分の経験をアウトプットしていきたいと考えています。
これからもよろしくお願いいたします。