海外へのススメ

南アフリカにいると、ヨーロッパやアフリカ諸国から来た
たくさんの外国人医師に出会う。
そして南アフリカ人医師の多くも、カナダやオーストラリアで職を見つけている。
日本では見られないような、
国をまたがって人材が行き来する大きなムーブメントを感じる。

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ケープタウンで働き出して4ヶ月が経った。
ブログを読んでいただいていることもあり、
自分の活動に関心を持って頂き、
「海外で働くにはどうすればいいのか?」という問い合わせをいただくようになった。

日本人の医者が海外に行くとすれば、一番多いのはアメリカだ。
USMLEというアメリカの国家試験を受けて合格すれば、
病院と交渉する資格を得ることができる。
情報は書籍やインターネットでいくらでも手に入る。

ただこの試験がかなりの難関で、
自分を含め、試験が理由でアメリカ行きを諦めざるを得ない人が少なからずいる。

とはいえ、世界は広い。
英語を話す国はたくさんあり、日本人医師が働いたことがある国はいくつもある。
ただ働いている人が少なくて、情報があまりないだけだ。
じゃあどうするか。
情報をかき集めるしかない。

2015年、韓国で行われた小児外科の国際学会に出席したときのこと。
会場で外国人に会う度に、自分の顔写真入りの名刺を配りまくって、
なんとか突破口はないかともがいていた。
すると1人でポスターを見ている若い医師に出会った。
彼はスイス人。今はオーストラリアで働いているらしい。

「マジ?どうやってその職を見つけたの?」

話を聞くと、彼も国外での研修先をずっと探していて、
いろんな国のいろんな病院にメールを送ったり、病院見学に行ったりしたらしい。
アメリカと違って他の国は正規ルートがわかりにくい。
ホームページにも採用情報なんてほとんどない。
そんな中、なんとかしてキーパーソンにたどり着かないといけない。

「トオルと全く同じことをしてたんだよ」

海外行きを狙う外国人同士、すっかり意気投合した。

この学会で出会ったスイス人の彼からケープタウンの話を聞いたのがきっかけで、
今のポジションゲットまでに至った。

海外に行くことに賛否両論はある。
ただ少なくとも言えるのは、数ヶ月から数年といった短期間であっても、
国外の医療を見ることは非常に大きな経験になるということだ。

「なんだよこれ?!」っていうことの連続の毎日だが、
いいことでも嫌なことでも、全てが貴重な財産だ。

自分が提供できる海外情報はいくらでもお渡しするので、
興味のある方は連絡ください。