ラゴスで就活
なんでナイジェリアに来たんだっけ?
そうそう、学会発表だ。
今日から3日間にわたる学会の初日に、自分の番がやってくる。
朝8時から一人目のプレゼンテーションが始まる予定だが、
ここでももちろんウチナータイム。
9時過ぎてようやく始まった。
会場で顔の平たいアジア人は自分一人。
みんな珍しがって話しかけてくれるからやりやすい。
こっちからしたらみんな同じ顔に見えるが、
「おートオル!」とすでにいろんな人に名前を覚えられている。
やっと自分の番がやってきた。
「日本から来ました。でもみなさん日本はどこだかわからないでしょ?」
と最初のスライドで世界地図を入れてみた。
これはひとつの賭けだった。
日本の学会でこんなふざけたスライド入れたらボコられる。
でもナイジェリアでは大ウケだった。やたっ
学会発表の一番のヤマは、発表後の質疑応答。
しかももちろんアクセント強めのアフリカ英語で聞いてくる。
話し終えてちょっと沈黙のあと、
ナイジェリアからアメリカに渡ったキレキレのドクターが、
するどい質問をしてきた。
さらにイギリスで勤務するアフリカ人からも質問が来た。
一応答えたが、答えになっていたのだろうか?
あとでボスに聞いてみよっと。
でも今回の学会の本番は、発表ではない。
そう、南ア後の就職活動である。
夜のウェルカムパーティで、いつも通り名刺を配りまくった。
まずイスラエル人の金持ち医師。
奥さんが日本好きで、毎年数週間日本で過ごしてるらしい。
ぜひ来たらいいよ、ワイフが喜ぶからって。
全身ギラギラの成金医者って感じだった。
次に話したのはガーナの女医で教授。
外国から医師がけっこう来てるみたいで、
ペーパーワークに時間がかかるから、もし来たいなら早めに手続き始めようって。
そんで次が、コートジボワールからの団体。
教授も引き連れてきた若い医者たちもみんないい人。
フランス語というのも魅力的。
いきなりナイジェリアのタイコと踊りの軍団が出てきた。
これが求めてたアフリカだよ!
やっぱ西アフリカ行きてー
いろいろ選択肢は広がった。
イスラエル、ガーナ、コートジボワール、オーストラリア、マダガスカル・・・
どれも楽しそうだ!
ちなみにこのうちまともに金がもらえるのは、オーストラリアくらいだろうな。