悪夢のメール

1年間、海外の病院で働くとなると、
猛烈な量のペーパーワークが必要となる。

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このケープタウンで働くことが決まったのがちょうど一年前。
それからいままでずーっと書類のやりとりが続いた。

出身大学から卒業証書の英訳取り寄せたり、
過去の研修病院から研修証明書をもらったり、
公証人役場で印鑑もらったり・・・

なぜか海外での医療活動を仕切ってるのがアメリカで、
アメリカのECFMGというところからOKが出るまで半年以上もかかった。
ありえん。
さらにそれが終わると南アの保健機関とのやりとりとなる。

だが書類収集で一番の壁が、アメリカでもなく南アでもなく、
我が厚生労働省。
頭の固さとフットワークの重さはワールドクラスだ。
「前例がありませんから」
と言えばいいと思ってる。
ありえん。

そんなこんなでギリギリまでかかってようやく集めた書類。
南アの保健機関での登録が終わらないと、手術させてもらえないので、
なんとか間に合わせようと必死だ。
南アには提出書類をチェックする人がいて、
その人に大金払って、事前にコピーを送ってオッケーもらって、
日本が誇るEMSで郵送してから出国した。

EMSでも南アでは通用せず、10日くらいかかってようやく到着した。
と思ったらいきなり、悪夢のようなメールが届いた。

「書類が一つ足りません。しかも公証人の認証が必要です」

はー?!なにをいまさら!!大丈夫って言ったじゃん!!!
大金払ってチェックする人にお願いしているのに、その人がミスった。
ミスどころの騒ぎじゃないよ。
ありえんっ!
こっちは来月から手術するのにギリギリのタイミングだったのに。
来月にも間に合わないかもしれん・・・。

急いで日本に連絡し、今度は世界が誇るDHLを利用し、
なんとか10日遅れくらいで登録作業にとりかかれそうだ。
あとはうちの上司の人脈パワーに頼るしかない。

やっぱ一筋縄ではいかないぜ、南ア・・・。

今後、周りに南アで仕事を始める人がいたら
この書類作業のコツを隅から隅まで伝授するので、
ぜひ連絡ください(あまりいないとは思うが)。