ケープタウンが世界初?
同僚の実家に遊びに行ったら、お母さんの自慢話に花が咲いた。
「この写真に写ってるのが私なのよ」
1967年、世界で始めて心臓移植が行われたのがここケープタウンの病院。
そこで看護師として働いていた彼女にとって、
この世界初の現場にいたことはとても誇りのようだ。
2014年にも、ここケープタウンが世界初になっている。
ペニス移植。
割礼が原因で感染を起こし、
しまいにペニスを切除されてしまった21歳の男性に対してペニスを移植。
その数ヶ月後にはガールフレンドが妊娠したらしい。
今年になって、アメリカでも移植を成功させたというのがニュースになっている。
「南アフリカの医療水準はどうなの?」
こんな質問をよく受ける。
いま働いているここの小児病院は、アフリカで一番の小児病院であり、
人材や設備は一線級。
医療技術ややっている手術の内容も、世界標準だ。
こんな環境で、世界初の移植手術が行われても、まったく不思議じゃない。
「でもね、一部はほんとに最新鋭だけど、一歩街を出れば、全然違う世界だよ」
こういった高度な医療を受けられる人は限られているようだ。
「今度、貧しい地域の救急病院に連れてってあげるよ。
とんでもないことがいろいろ起きてるから」
なんだとんでもないことって?!
日本は国民皆保険で、最低限の医療が誰でも受けられるようになっている。
なにか問題のある治療があれば、
マスコミがすぐに取り上げたり、法的問題になったりする。
南アでは、いろんなことが闇に葬られている。
医療の光と影。
知れば知るほど見えてくる。