子どもはいろんなものを飲んじゃいます

3歳くらいまでの子どもは、なんでもすぐに口に入れちゃう。
これは日本でも南アフリカでも同じ。

一番多いのがコイン誤飲。
処置が必要かどうかの判断は、食道を通過するかどうか。
胃まで到達してたらほとんど問題なし。
時間が経てば、うんちと一緒に肛門から出てくる。
問題なのは、食道に留まっているもの。

f:id:emboshona:20161117193307j:plain

食道は、胃やそれ以降の腸と違って、構造上、壁が薄い。
だから孔が開きやすい。
そういう意味でも、食道に留まっている異物は、
ソッコーで取り出す必要がある。

日本では、先端に風船が付いた尿道カテーテルを使っていた。
透視室でレントゲンを見ながらカテーテルを口から入れて、
コインを通過したところで先端のバルーンを膨らませて、
コインを引き抜く。
これ、有効なんだけど、嘔吐させたりすることがあるので、
あまり安全性の高い手技とは言いにくい。

一番確実なのは、手術室で全身麻酔をかけること。
「えー、コイン飲んだだけで全身麻酔?!」
意外とこういう抵抗は日本の方があるのかもしれない。
でもこっちは小児病院、
コインに限らず、あらゆる処置を手術室で全身麻酔下で行う。
これに慣れると、もちろん手術室で処置する方が安全だ。

硬性内視鏡を使って、コインを引っ張り出す。

f:id:emboshona:20161117193353j:plain

とはいえ、やっぱり手術されるのはイヤだよね。
小さな子どもの周りにモノを置いておくのは避けましょう。