How are you? の切り返し
基本的に外人は話し好きだ。
日本で言うところの
「もうかりまっか?」「ぼちぼちでんな」
的なやりとりを、あちこちでやっている。
別にこの人が何やってようと気にならないけどなー
っていうのはナシ。
とりあえず誰とでもある程度の世間話をできるようになるのが、
外人の世界で生きていく上でデカい。
"How are you?"
誰かに会ったら絶対こう聞かれる。
朝の回診の前だろうが、スーパーのレジだろうが、
決まり文句。
問題はこの切り返し。
“Fine, thank you."
これじゃダメ。会話が終わっちゃう。
How are you?と聞かれて、
いかにこっから自分のこばなしを展開していくかで、
「おっ こいつ英語デキるな」
と思わせる(勘違いさせる?)コツだ。
手術室に入ったら、
こないだ夜の緊急手術で一緒だった麻酔科の若い女医さんがいた。
"How are you?"
きたきた。
「いやー、週末にけっこうおもしろい症例がきたんだよねー。聞いた?」
「うん、聞いた聞いた。いい時間過ごしたみたいね」
おっ、なんか会話が流れてるね。いい感じ。
手術開始の前に、これから誰々が執刀します、という儀式がある。
執刀医が自分の名前と、助手はトオルです、と言った。
軽く手をあげて「どもっ」てみんなにあいさつしたら、
その女医さんが、自分に向かってパチッとウィンクしてきた!
もちろん口説かれているわけではないが、
こういうことをサラッと自然にできる外人ってやっぱすごい。
日本に住んでて、日常生活でウィンクすることもされることもないだけに、
これだけですっかり舞い上がってしまって、どんな手術だったかあんま覚えてない。
How are you? の切り返し、その重要さがわかっていただけたでしょうか。